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2ヶ月間WEBエンジニアとして海外で働いてみて感じたこと

海外(カナダ・バンクーバー)で働き始めて2ヶ月間が経った。2ヶ月間働いてみてなんとなく感じてることを書き綴ってみる。

仕事の進め方は緩い

デッドラインに遅れるのはけっこう平気でしてる。デッドラインが今週中というようなタスクを「あとちょっとで終わる!」「ほぼ完了と言って良い」なんていいながら3週間くらい平気でスケジュール遅延している。そしてそのタスクの担当者はバケーションに入るとかで結局中途半端な感じのタスクを置き土産として長期休暇に入っていった。アッパレである。

さすがに2週くらい遅れた時点でもっと上司がキツく詰め寄ったり、タスク担当者が残業をしたりとかしないのか!?とか思ったがそんなこともなかった。まぁきっとそういうもんなんだろう。

スピード感

意思決定が早いのでスピード感がある。例えば自分が今の仕事就く前に軽くかかわったウェブ制作のバイトの話をすると、かかわったのは僅か2ヶ月足らずくらいなんだけど、その短い内に「プロジェクトもっとうまく回したいわー」ってノリでTrelloというタスク管理ツールをポンと使い始めたり、その中での管理のやり方がイケてなかったということでやり方をガラッと刷新したり1、素早いトライ&エラーでさくさく改善していく感じだった。

逆にこのスピード感が裏目に出ることもあって(自分の中では)全くまともにテストできていない機能を、「見た感じ大丈夫っぽいね!よしっ!来週デプロイいこう!」とかいうノリでボスがデプロイを決めて焦った。不具合が出たのは言うまでもない。(幸いにして小さいものだったが)

あと上でTrelloという外部サービスのタスク管理ツールを紹介したけど、サードパーティのサービスを有効活用しているイメージがある。ドキュメントはDropboxやGoogleDocで共有。FAQをzendeskというサービスで運営してたり。サービスの監視をNewRelicで行ってたり。北米にはこういった類の機能の一部だったり開発の面倒くさいところの一部を外部に委譲できちゃうサービスが豊富で良い。

実力社会

実力あればたぶん給料もついてくるし、ばんばんリクルーターからGithubやLinkedIn経由で声がかかる。2

自分の場合、英語の部分で実力不足を感じたので別に給与とか(こっちで生活できる程度に貰えれば)どーでもいいや、って口だったけど技術スキルの部分で会社に認めてもらって日本にいたときと同じ水準くらいの給与は貰えている。嬉しい誤算だ。

日本にいたときに感じた年功序列的な価値観は当たり前だがない。基本は実力社会だ。もちろん年功序列社会と実力社会、どちらにも良い面悪い面があり人によって向き不向きはあるだろうが、後者を好む僕にとっては今の環境は良い環境だと言える。

なんだかんだいって英語は壁

「こういう職業(技術職)だから英語得意じゃないけどイケるっしよ!」ってことで海外来て実際仕事見つけてそれなりに仕事はこなせているわけだけど、それでもやっぱり英語は壁になる。

この辺は自分がジョインした企業がスタートアップ企業だからってのに起因しているのかもしれない。スタートアップのようなあんまり整備されていない環境下では、口頭でのコミュニケーションがコラボレーションの基本になりやすい。だからそこで発言・対話できないと企業への積極的なコミットはなかなか難しい。

プログラミングスキル的な話をすると全くもって問題ない。むしろ未整備な部分を整備していきたい思いがある。しかしその辺は英語が壁になって具体的かつ説得力のあるプロポーザルが出せず、実際にやろうという流れに持っていくまでにはなかなか行けない。なので今はプロジェクトリーダーにある程度の流れを作ってもらって、その流れの中で立ち回るのがやっとな感じ。ボスとの対話の中で一緒に流れを作っていくまでのレベルまでは達していない。

定時終業…からの自分の時間

定時あがりがデフォ。6時以降までオフィスに居るとほとんど人が居なくなり、いたたまれない気持ちになる。話には聞いていたが、日本人でハードワークした経験がある僕にとって実際にコレを体験してみると感動モノである。

毎日安定して6時には帰れるので終業後、自分のための+α(プラスアルファ)の時間が必ず作れる。この時間がとてもとても大きい。

もちろんこの時間をダラダラと過ごしても構わない、ただこの時間を有効活用すればエンジニアはいろいろと捗るのだ。例えば自分がやったこと、あるいはやろうとしていることでいうと、

  • 英語の勉強
  • 技術を磨くための勉強
  • オンラインスクールに通う
  • Webサービス作ってみよう!

英語ならポッドキャスト聞いたり、Netflixで映画・ドラマを観たりした。技術を勉強するために新たなプログラミング言語を勉強したり、オープンソースにかかわったりするのも良いだろう3。オンラインスクールは僕はCodeSchoolを始めた。courseraでオンラインコースを受講してみるのもアリだ4。何か作りたいものがあるなら自分の時間をじっくり使って作ってみるのが良いだろう。

これは本当に貴重な時間だ。日本だと仕事が優先になってなかなか自分のやりたいことにまで手が行かないのが実情だろう。

そして海外で働く最大のメリットはこの労働環境の部分であると思う。実際こっちで会った日本人エンジニアの方々は皆そう言っている。今、1年前の僕を振り返ってみて純粋に不思議に思う。「終電近くまで残業して、なんでそんな頑張ってんの?」

  1. プロジェクト別にタスクを分割してたけど2週間くらいやってうまく回らなかったから担当者別にタスクを分割するように変えた。 

  2. といっても適当に声掛けまくっているリクルーターもいるのでそこは勘違いしないように。 

  3. 毎日安定して帰れるので半年休職して勉強する必要もないと思う。 

  4. 学習の高速道路バンザイ!